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登山ガイド 栗田朋恵(鎌倉)│FOCUS vol.2 後編

2016/05/27

白馬の麓で生まれ育ち、現在は古都鎌倉を拠点に親子の登山を後押ししている。自らの結婚と住環境の変化、そして子育てを経た女性山岳ガイドが身につけたより幅広い登山観とポジティブシンキングに迫ってみる。

栗田朋恵(鎌倉)│FOCUS vol.2 前編中編

さわやかな冷気が漂う雪渓を慎重に進む。7月下旬でも北アルプスでは雪が残ることがある

さわやかな冷気が漂う雪渓を慎重に進む。7月下旬でも北アルプスでは雪が残ることがある

子どもと一緒に歩む、自分らしいガイドでいたい

─里山で始める親子登山という、今のプロジェクトを始めるきっかけを教えてください。
「男の子ってエネルギーがあり余っているから、町の中で遊ばせるのって相当気を遣うじゃないですか。そんなことで、ほとほと育児に疲れ果てていたんですが、ある日、公園の脇からちょっとした自然の小道に入ってみたら、子どもは土や虫、草でのびのび遊んでくれたんです。ああ、これだよな。これでいいんだなって。そこから育児が楽になったんです」

─育児に手を焼いたこともひとつのきっかけだったと……。
「それと青空自主保育、園舎を持たない保育で、3歳からそこに入れたんですが、来る日も来る日も外遊び。その活動を見ているうちに、里山の魅力に気づかされたんです。山といえば北アルプスのようなカクカクした山岳、というイメージだったのが低山になり、さらに里山になった」

─なるほど、白馬山麓で育った人ならではのとらえ方ですね。
「それは関東に来てからつくづく思いますね。高い山の上から俯瞰していたところに、自分から下りてきた感覚。自分の中でも丸く削られて、山の見方が広がったんでしょうね。そんな気がします」

─うまい!
「それからは来る日も来る日も、子どもと歩ける身近なコースを探して歩きました。そのうちに賛同してくれるかたが現れて……、もともと『ランドネ』の編集者をされていたフリーエディターの東麻吏さん。彼女も5歳の女の子がいるんですが、そんな母親ふたりで始めたのが親子の山歩きワークショップ『外あそびtete』です」

大岩が点在する山道を登り切ると、眼下に白馬大池。池面に青空を映して登山者を迎える

大岩が点在する山道を登り切ると、眼下に白馬大池。池面に青空を映して登山者を迎える

─どんな活動になりますか?
「自然の中で遊ぶ入り口にはキャンプや川遊びもありますが、私たちは山歩きを提案しています。駅から山道がすぐで町も近く、高低差の少ない山歩き。大人なら30分くらいで歩けるコースを、1時間から1時間半かけてゆっくり歩きます。そんな条件で湘南エリアでいくつかのコースを選びながら活動しています。親子1組で1日5家族。料金も1家族で2000円とすることで、兄弟はもちろん、ママがパパを連れてきやすいように配慮しています」

─夫妻で来てほしいと。
「来てほしいですねぇ。子どもを自然の中で遊ばせたいというご両親にも、山歩きの魅力を知ってほしい。子どもだけじゃなく、大人にとっても自然への入り口になる。その背中を押したいというのが活動の根底にあります」

─なるほど。
「小さな子どもと一緒の時間を過ごすことって貴重じゃないですか。私と子どもにとって、それは山歩きでした。同じ楽しさや苦しさを同じ時間で共有する。それには登山は最高だと思うんですよね」

─いいお話ですね。
「私は高い山から下りてきたクチですけど、今は低い山から、子どもの成長に応じて標高を上げようと思っています。いつかまた白馬の山を、今度は子どもたちと一緒に歩ける日を楽しみにしています」

Text / Chikara Terakura
soto6号(双葉社スーパームック)より転載


栗田朋恵
1979年長野県小谷村生まれ。トレッキングガイド、信州登山案内人。白馬山麓で生まれ育ち、東京生活を経て、20代後半でガイドに転進。現在、神奈川県鎌倉市をフィールドに、女性や親子が取り組みやすいトレッキングやアウトドアフィールのツアーを企画。親子の山歩きを提案するワークショップ『外あそびtete』主宰。2児の母親。
www.teteasobi.com


Impression 栗田朋恵のアイテム

コリマIIユースコンバーチブルパンツ PY8116

こどもの登山で一番負担がかかるのは、パンツです。もっとも重要視しているのは、その丈夫さ。アウトドアはまさに冒険を体験する場所です。
岩をおしりで滑り降りたり、転んだり、木の枝に裾を引っかけたり…。このパンツ。短パンにもできるから活用シーンがまちがいなくふえます!


2016/05/27


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