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ロングトレイルハイカーが求める歩きつづけるためのギアとは。│ブランドブック 2017SS 齊藤正史インタビュー

2017/05/22

コロンビア ブランドブック2017春夏』よりロングトレイルハイカー齊藤正史さんのインタビュー記事をご紹介します。


ハイカーとしての原点に立ち返るために、再び挑んだアメリカのロングトレイル。

 アパラチアントレイル(AT)を踏破したのは2005年。ロングトレイルという世界を教えてくれた思い出深いトレイルが今、インターナショナルアパラチアントレイル(IAT)として、さらに延伸していると聞いて、歩いてきました。ATとは、シーニックトレイルという連邦政府が指定する11のトレイルのひとつ。一方で、IATは、「カナダの東にあるニューファンドランド島の先から、南はフロリダまでがアパラチアン山脈」という考えのもと整備が進められているまったく新しいトレイルです。
 ATの北のターミナルとなっているマウントカタディンから8km地点がIATのスタート地点。私は、ATの終点からその先を目指すのではなく、11年前と同じゴール、すなわちマウントカタディンを目指してみようと、2016年の7月から9月までの約3ヶ月間アメリカを旅しました。
 ハイカーとして、かつて歩いたトレイルと同じゴールを目指す旅は、いったい今どのように見えるのか。また、トレイルを作るという立場からは、新しくできたトレイルの実情を知りたいという好奇心が、このハイクの大きな動機でした。

 歩きはじめてすぐに激しいアップダウンの連続。ATならではの直登してはすぐ下るというタフなトレイルは、2005年のハイクを思い出させてくれました。雨が多く、湿度も高い。海岸線の冷たい風がどんどん吹き込んでくるような、体調を整えにくい過酷な状況に見舞われました。
 グランドキャニオンのような大迫力のリムなど、造山運動でできたダイナミックな地形はIATだからこそ見ることのできる光景。今まで歩いたことのない未知のトレイルはまるで冒険のようで、いちハイカーとして、満たされるシーンの連続でした。さらに、IATは開拓の歴史を感じさせる道だったのも大きな収穫です。昔の開拓の歴史がある場所をつなぐようにルートができていたことに、歩いているうちに気づくことができました。
 ただ、100マイル以上のハイウェイ歩きもあり、脱落していくハイカーも多かったのは事実。ときには道自体が見えないほどの草藪を歩かなければならない過酷なシチュエーションもありました。ゴールのあるメイン州に入っても道路歩きがつづき、バクスター州立公園に向けては道路閉鎖が多く、トラブルにも見舞われた旅になりました。


足元をドライに保てたのが、過酷なトレイルを踏破できた一番の要因。

 IATはコンディションの悪い道やシェルターなど、ハイカーとしてはタフなトレイルでした。その分、ギアに助けられたと実感するシーンがありました。IATでは雨が多いのが特徴。緯度も高いため寒冷で、雨対策は非常に重要な要素だったと思います。
 今回はアウトドライのウェアとブーツを着用したのですが、ジャケットに関してはこれまでの3レイヤーのように、表面が水を保有することによる濡れた感じもなく、サラッとした印象。はじくというよりも流れ落ちる感じで、ウェア内を常にドライにキープしてくれました。

 ハイカーにとって重要なブーツですが、アウトドライ仕様のスティーンズサミット™Ⅱアウトドライ™(YU3848)は、濡れてもあっという間に乾くので驚きましたね。一般的なブーツは乾くまでにどうしても2日くらいはかかります。このブーツは、新しい靴下に変えて歩いていると、いつの間にか乾いているんです。アウトドライといえば、水は浸入を未然に防ぎ、湿気はしっかりと通すのが魅力的な機能ですが、乾きの速さを実感できたのは大きな収穫です。足元をドライに保つのは長距離を歩く上ではとても大切。濡れたり湿ってしまうと、マメや靴擦れの原因になるんです。ブーツ内のコンディションを維持できたからこそ、IATを踏破できたのだと確信しています。

 いかにリスクを削っていくか、ということを考えたときに、アウトドライのブーツやウェアは今や手放すことのできないアイテムなんです。
 2012年から、地元である山形でトレイルづくりに取り組んでいますが、人の手が入らず荒れてしまった道を再び蘇らせることも活動のひとつ。「歩くだけではなく、守っていくこと」まさにジョン・ミューアが言った通り、愛着する気持ちが自然保護の心につながっていくのだと、コロンビアのギアに支えられて歩けば歩くほど実感しています。

アパラチアントレイルの北端を約1200kmにわたって延伸。カナダ(ケベック州~ニューブランズウィック州)とアメリカ合衆国(メイン州)にまたがる。

スタート地点のガスペ岬から639km。フランス語と英語が入り混じる、ケベック州とニューブランズウィック州の境界にあったトレイルのサイン。


齊藤正史 MASAFUMI SAITO
Long Trail Hiker、NPO法人山形ロングトレイル理事/山形県上山市在住。アパラチアントレイル3500km踏破(2005年)、パシフィッククレストトレイル4260km踏破(2012年)、コンチネンタルディバイドトレイル4300km踏破(2013年)など、精力的に海外のトレイルを歩く。現在は山形にロングトレイルを作るための活動・トレイル文化普及のための活動を行っている。

2017/05/22


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