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登山ガイド 栗田朋恵(鎌倉)│FOCUS vol.2 前編

2016/05/06

白馬の麓で生まれ育ち、現在は古都鎌倉を拠点に親子の登山を後押ししている。自らの結婚と住環境の変化、そして子育てを経た女性山岳ガイドが身につけたより幅広い登山観とポジティブシンキングに迫ってみる。

海もあって山もある湘南。古都鎌倉の周囲には、意外なほどトレッキングコースが豊富 Photo / Y.Hirota

 神奈川県鎌倉市は、周囲を緑の里山に囲まれた自然豊かな古都である。女性登山ガイドの栗田朋恵はこの地を拠点に「外あそびtete」と題した山歩きのワークショップを主宰している。親子で里山を歩く「おやこ山えんそく」や、子育て中の母親のための「山上ママ会」など、里山歩きや低山トレッキングを通して、子どもとその親に自然体験のきっかけを提供しようというもの。それは登山ガイドであり、2児を育てる母でもある栗田自身の現在と重なる。

 栗田は北アルプス白馬山麓で生まれ、20代後半から登山ガイドとして活動してきた。そして結婚を機に鎌倉に住まいを移し、ほどなく長男を出産。子育てに没頭する日々の中で、試行錯誤からたどり着いたのが現在の活動だった。

 山麓に住まなくても、子どもを育てながらでもガイドは続けられる。むしろ、そうした環境に置かれた自分にしかできない道があると考えた。そしてそれが今の栗田を支えている。


都会での生活を経た後に白馬に戻って登山に開眼

─生まれは白馬山麓で。
「はい。白馬村に隣接した小谷村で、分かりやすく言えば、栂池高原スキー場の近くになります」

─子どもの頃は、山が遊び場でしたか?
「そうですね、たいてい学校の帰り道に友達と道草して神社の裏手の山道に入って、虫をつかまえたり、桑の実を採って食べたり……。なにしろ、ほかに遊び場らしいところがほとんどない山里でしたからね」

─いや、むしろ遊び場だらけじゃないですか(笑)。
「たしかにその通りですね(笑)」

常に笑顔を絶やさず、明るく前向きな栗田朋恵は、まさに登山ガイドにうってつけ Photo / Y.Hirota

─登山ガイドになろうと思ったのは、白馬の山々を見て育ったことが直接影響していますか?
「いえいえ。大学からずっと東京暮らしでしたし、ガイドになろうと思ったのは長野に戻った20代後半からです。それに子どもの頃は、山はいつも普通にそこにあるだけで、学校行事以外で登ろうとは思いませんでしたね」

─やはり学校行事に登山がありましたか。
「ありましたね。中学校で白馬岳登山。高校時代は全校登山が毎年の恒例行事で、1泊2日の燕岳や唐松岳から2泊3日の穂高岳や槍ヶ岳まで、北アルプスの7コースから選べました」

─それはすごい!
「その頃は、修学旅行がないのになんで登山なの、って感じでしたけどね(笑)。その日に具合が悪くて参加できないと、後日、行けなかった生徒を集めて追試登山があるほどです(笑)。私は槍ヶ岳と穂高岳を選びましたけど、どちらかというと苦しみながら登った思い出ですね」

─大学から東京ですか?
「そうです。創作系というか絵を描くのが好きで、一年浪人して東京芸術大学に進みました。山や田舎とサヨナラして、楽しい都会生活を満喫って感じです(笑)」

─卒業した後も長野に戻るつもりはなく?
「なかったですねぇ。卒業後はアパレルブランドが運営していたギャラリーに就職して、そこで社会人生活を経験しました。実家に戻ったのは25、6歳の時です」

小谷村でのシャワークライミング。小さな滝がいくつも連なる美しい沢。

─なぜ実家に戻ったんですか?
「勤めていたギャラリーがクローズしたんです。それで、次の仕事が見つかるまで実家を手伝う、くらいのつもりで戻ったんです」

─なるほど。
「それからしばらくして、父と仲のいいガイドさんから『スノーシューツアーを手伝わない?』って誘われたんです。それがすべての始まりです。そこから私のゴールデン期、大青春時代の到来です(笑)」

─ははぁ……。
「そうしてひと冬スノーシューツアーのお手伝いをして、次の夏には長野県のガイド資格、信州登山案内人を取って、見習いのアシスタントガイドから始まり、結局4、5年間仕事しました」

─誘ってくださったのはどんなガイドさんだったんですか?
「小谷山案内人組合の方です。スノーシューやシャワークライミングのように、登山とレジャーの中間的なアウトドアに視点を置くところに共感し、その方にお世話になりながら、仕事を広げていった感じです」(中編へつづく)

Text / Chikara Terakura
soto6号(双葉社スーパームック)より転載


栗田朋恵
1979年長野県小谷村生まれ。トレッキングガイド、信州登山案内人。白馬山麓で生まれ育ち、東京生活を経て、20代後半でガイドに転進。現在、神奈川県鎌倉市をフィールドに、女性や親子が取り組みやすいトレッキングやアウトドアフィールのツアーを企画。親子の山歩きを提案するワークショップ『外あそびtete』主宰。2児の母親。
www.teteasobi.com


Impression 栗田朋恵のアイテム
ワバシュウィメンズジャケット PL2518

山でも街でも使用シーンを選ばないジャケットです。しっかりした生地の厚みがあり、山では冷たい雨から身体を守ってくれます。スタイルを選ばないデザインで、普段着の上に羽織って出かけられますので、アウトドア以外での出番も多いですね。暑いときの雨や、混んでいる電車内などでジャケット内の体温が上がっても大丈夫。湿度を逃がしてくれるから快適です。1年中手放せない、頼れる活躍選手です。


2016/05/06

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