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雪渓を超えると花畑!「天空のホテル」を目指して、白馬岳登頂へ!

日程:
2014.08.02~2014.08.03
投稿日:
2014.10.28

行って参りました、夏の雪渓、白馬岳!
目指すは日本で一番大きな山小屋―天空のホテルと呼び名の高い―「白馬山荘」です。
厳しい雪渓の道のりと花畑を越えて、山頂からの美しい朝焼けを楽しむことができた1泊2日の道のりをレポートします。


レポート by W.S

見どころ盛りだくさんの白馬岳

白馬岳には、日本一のスケールを誇る雪渓と、頂上に「天空のホテル」とも呼ばれる白馬山荘があります。これは是非とも泊まってみたい!
ということで、夏山を何回か経験し雪山も登ってみたいという友人と一緒に白馬岳に行ってきました。
白馬岳の周りには魅力的な縦走ルートがありますが、僕らは1泊2日の行程のため、猿倉から大雪渓を通って白馬岳山頂に向かい、山頂で1泊し、翌日に同ルートを下るという予定です。

麓の猿倉へ

夜に東京を出発し、登山口がある猿倉に着いたのは午前2時。平日でも満車の駐車所が運良く空いていました。幸先よし!
朝6時に車の外に出ると、登山口は既に多くの人で賑わっていました。

始まりはなだらかな道

猿山から大雪渓までは約1時半。なだらかな道が続きます。子ども連れの家族や、ちょっとしたハイキングを楽しむ人たちの姿もありました。

日本三大雪渓

1時間半後、白馬尻小屋に到着。山小屋の後ろには大雪渓が!雪渓とは、溶けることなく残った雪に覆われた渓谷地帯のこと。年間を通して低気温となる高所の谷間に現れます。白馬大雪渓は、日本三大雪渓の一つでもあります。
日帰りハイキングの人たちは、小屋からの美しい雪渓の風景を眺めてここで折り返し。僕らは軽アイゼンをつけて、いざ雪の道へと進みます。

雪渓にエントリー

白馬大雪渓は年中雪が積もっている為、足元は固まっていて、比較的歩きやすい雪道です。氷の上を歩く感覚。この季節は特に、多くの人が歩いているので、その上を進んでいけば大丈夫。
一列になって進む姿は、まるでアリの行列のようですが、大事なのは、追い抜きなどで列を乱さないこと。なぜなら、幅100mくらいの雪渓で一番注意すべきものは、「落石」だからです。

落石に要注意!

谷の斜面からはがれた石は、音もなくものすごいスピードで落ちてきます。落石の被害を避けるためには、雪渓の真ん中を歩くことが重要。そして、落石に気づいた人がいち早く「ラーク!(「落石」の「落」)」と声をあげるのが雪渓を登る際のルールです。
特に、途中霧が登ってきて前が見えなくなったときは、この「ラーク!」の声が頼り。

こんな大きな落石も

幸い、道中での落石はありませんでしたが、道の両端には大小いくつもの石があり、緊張しながら進みました(事実、落石による深刻な事故も起きているそう)。 列が詰まることを避けるためにも、休まずに歩き続ける体力が必要です。

雪渓で役立つ軽アイゼン

この大雪渓の距離は3.5kmですが、その間、高度が一気に600mも上がり、進めば進むほど斜度がきつくなります。中には足をつってしまう人も。
僕と友人はなんとか無事に登りきりました!
友人は、初めてのアイゼン使用。最初はアイゼンが外れることもあり苦労していました。アイゼンは緩く締めると外れやすいので、しっかりと締めましょう!

雪渓の向こうに・・・

小雪渓を越えると、アイゼンからは一旦開放です。そして、そこにはなんと、美しい花が咲き乱れる別世界が広がっていました。

広がる花畑

実はここ、日本有数の高山植物の花畑なんです!シロウマアカバナやシロウマタンポポなど、シロウマを冠する固有種が10種類以上自生しています。

最高のわき水!

花畑を抜けると頂上が見えてきました。
あと一息の道のりには、素敵なサプライズが!それは、雪解けの水。この水が驚くほどに美味しかったのです!!
様々な山の湧き水を飲んできましたが、間違いなく今までで一番美味しかった。冷たくて透明度が高く、余計な味が全くしない。ピュアな水ってこういうものかと、感動しました。ベンチレーションを湧き水で一杯に満たした時は、すごく贅沢な気分になりました。

そして山小屋へ

最高の水に元気をもらい、一気に白馬山荘へ。
白馬山荘は山頂までの20分手前の地点、富山県と長野県の県境にあります。雲行きが少し怪しくなってきたので、山頂を目指すのは翌日にして、今日はここまでにすることに。

ヨーロッパアルプスへトリップ!

いつもならここで、ちょっとビールで一休み!なのですが、今回どうしてもやってみたかったのが、おいしい山水で珈琲を淹れて飲むこと。
絶景を見ながやら美味しい山水で飲む珈琲の味は最高!辿ってきた道を眺めるテーブルに淹れたてのコーヒーを置くと、ヨーロッパアルプスの世界にでも迷い込んだような気分になりました。

これが天空のホテル!

ひと息ついた僕らは、白馬山荘の中に。この山小屋、今まで立ち寄った小屋とはスケールが違い、すっかり圧倒されてしまいました。

満員御礼

まずはレストラン。そう、宿泊客用の食堂とは別にレストランがあるのです!雪渓を歩くことができるのは、主に7月から9月。10月には雪が降り始めるので、短い期間に大勢の人が集まってきます。夜の9時まで営業しているレストランは随時満席。

まるで高級ホテル?

メニューも驚き!こんなオシャレなケーキまで出てきます。ここは本当に標高2932mにある山小屋なのか。どこかのホテルみたいですね。

1000人が泊まれる山小屋です!

続いてこちらが宿泊客受付の小屋。団体受付の窓口まで。 宿泊棟は3棟もあって、1000人も泊まれるそう。あまりの賑わいっぷりに、玄関のサンダルもこんな状況。

今晩のご馳走

山小屋食は定番のハンバーグ。ご飯とみそ汁と梅干しはおかわり自由。もちろん、何度もおかわりしました。

満天の星空

今回密かに楽しみにしていたのが、山頂の星空。
この日は旧暦の七夕でもあったのです。
夜中、外へ出すると、満天の星空が!外に1時間居ただけで、両手では数えきれないくらいの星が流れていきました。

軽快な足取りで山頂へ

朝4時半に山荘を出発。縦走に向かう人たちはフル装備で登っていきますが、帰りに同じ道を下る僕らの荷物は最低限の装備とファーストエイド、水、カメラだけ。まだ暗いので懐中電灯の明かりで進みます。

朝焼けのパノラマ

歩くこと20分で山頂に到着。
5時半頃、視界の遠く、新潟方面に小さな赤い玉が見えました。風船?と思うくらいに小さかった太陽は、秒単位で大きくなって、あっという間に辺りは明るくなります。そして広がったのは、360度パノラマの日の出の景色!
視界の左には僕がいつかは登りたいと想いを寄せる剱岳!さらに奥には影白馬岳が。富山側を向くと山の向こうに海が広がっています。 山梨方面には富士山まで拝むことまでできました。

快晴の中、帰路へ

小屋に戻り朝食を食べた後は、下山の準備をして帰路につきます。近くの丸山まで散歩に出る人や様々な方面に向かって縦走を開始していく人たちを見送りながらスタート。

幻想的な景色な世界を進んで

少し下って例の湧き水をハイドレーション一杯に補給し、上はうろこ雲、下が雲海と幻想的な雲の中を歩きます。
快晴のなかの高山植物は一層きれい!

雪渓トラバース

そして再び雪渓へ。
距離的には歩いて数分ですが、アイゼンをつけないと危険な場所です。歯をしっかり雪にあてながら一歩一歩確実に進みます。下を見ると雪の壁、短いながらも嫌な汗がでるポイントです。とにかく慎重に。
帰りは下り。一本道なので、登りの人を優先しながら、ゆっくりと。下りの方が、軽アイゼンを雪にあてる角度が難しいです。落石にも気づきにくいので「ラーク!」のかけ声に耳をすませる必要があります。

冬景色から夏景色へ

そんな雪渓を下り終えると、雪解け水が川に流れ込みます。夏景色、雪景色、両方を堪能した贅沢な登山も終了です。

最後に

白馬岳の道のり、いかがでしたか? 機会があれば、ぜひ白馬岳に行ってみてください!アイゼンを持っていくこと、雪渓を歩ききる体力をつけていくこと、そして、必ず雪山の知識のある人と行くことに気を付ければ、安全に楽しめると思います!

その他のレポート写真
いざ白馬大雪渓へ。スタート地点から見える立山連峰。
雪渓。ステップをよく見ながら歩きます。
こんなに大きな岩も。過去の落石でしょうか?
お花畑エリアには自然保護のためのロープが張られています。
よく見てみてください。猿がいるのがわかりますか?
資料館には訪れた著名人たちのサインも。
白馬山荘は縦走の拠点。鑓温泉や白馬大池、黒部ダムに抜けるルートも楽しそう。
日本で最初の営業山小屋(白馬山荘の前身)を創設した松沢貞逸のレリーフ。
山頂で話した人も、「こんなに晴れた日のご来光は初めて!」と嬉しそう。みんなの嬉しそうな顔にこっちまでハッピーになりました。
白馬岳は日本百名山、花の百名山としても名を連ねています。
白く小さな花を花火のように咲かせる美しい「シシウド」
雪渓下りは軽アイゼンでも大変。足をすべらせたりしないように時間をかけてゆっくり下りました。

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