プレシェルレポート:SKIMO編

2019/07/03

風をブロックしながら、優れた通気性で熱は効果的に逃がす新しいタイプのシェル「プレシェル」が、マウンテンハードウェアから登場。
その機能性を堪能していただくべく、4月にテストユーザ募集をおこない(キャンペーン詳細)、複数の方にプレシェルをお送りし、1か月間使用していただきました。
プレシェル テストユーザレポート、第五弾は、SKIMO編です。
( 2019プレシェルレポート:オートバイ&自転車編 パラグライダー編 トレイルランニング編  登山編 SKIMO編

テストアイテム:コアプレシェルプルオーバー(MEN’S)


この度は、テストユーザーに選んでいただきありがとうございました。
マウンテンハードウェアの新製品コアプレシェルプルオーバーのテストユーザーに当選し、商品をいただいてからの1ヶ月間で10回使用してみました。
バックカントリースキー、トレイルランニング、ハイキングと様々なアクティビティで使用してみた感想をお伝えしたいと思います。

コアプレシェルプルオーバーはウェアの属性としては何であるか

ソフトシェルより防風性が高く、ウインドシェルより通気性が高いことから、どちらとも言えるし、どちらでもないと言えます。
双方のいいとこどり、それが『プレシェル』という新しい属性なのかも知れません。
今回のモニター使用にあたり、できるだけ汗だくになるようなアクティビティで使用することを心がけてみました。

それがコアプレシェルプルオーバーの性能を試すのにもっとも向いていると考えたからです。
コアプレシェルプルオーバーを使用してみた感想をまとめてみると、5つの性能が見えてきます。

①軽くしなやかなストレッチ性
②驚くほどの速乾性
③蒸れを感じにくい通気性
④防風、撥水による耐候性
⑤ハードユースに耐える耐久性

これがコアプレシェルプルオーバーを着続けて感じた特徴です。

つまり、アクティビティの最初から最後まで着続けていられる快適性を持っています。
現に10回の使用で途中から着た、途中で脱いだことは一度もなく、全て最初から最後まで着続けたままで活動しています。

5つの性能を順に説明しましょう。

①軽くしなやかなストレッチ性
コアプレシェルプルオーバーを手にすると、誰でも抱く感想だと思います。
とにかく軽く薄い生地で、耐久性に難ありと思わせるほどです。
メンズMサイズでたったの115gです。
袖を通してみると、肩の動かしやすさはもろちんのこと、姿勢の変化に追従するストレッチ性を感じることができます。
この着心地のよさを得られるだけでもコアプレシェルプルオーバーを買う価値があると思います。

②驚くほどの速乾性
ハードなアクティビティは、豊富な運動量から発汗量も必然的に多くなります。
気温が10℃を超えるようになると、ウェアがビショビショになるほど汗で濡れます。
コアプレシェルプルオーバーも当然ながら汗だくの時にはビショビショに濡れます。
特に背中は風も当たりにくことから、汗をかけばビショビショに濡れます。
ウインドシェルの場合、生地が汗を吸うことは珍しく、コアプレシェルプルオーバーは抜群の吸水性により汗を素早く吸い取ることができる希有な存在です。
しかし、それだけではありません。
コアプレシェルプルオーバーは行動中に乾きはじめます。
ハイクアップの時にビショビショに濡れていた生地も、下山中にはすっかり乾いていることが何度もありました。
この速乾性能には驚きました。

③蒸れを感じにくい通気性
ハードなアクティビティによって多量の発汗があっても、優れた速乾性で生地が乾いてしまうことには触れました。
しかし、汗をかく以上、そして防風性をもった生地である以上、蒸れとは無縁であるまいと思っていました。
ところが、通気性においてもウインドシェルとは思えない性能を発揮します。
クォータージップで効率的にウェア内部の熱気を排出するとともに、気持ちゆったりめのサイズ感からくる身体との隙間からうまく熱気を排出します。
それだけではなく、生地そのものが高い通気性をもっているために熱がこもることを最低限に抑えてくれます。
太陽に照らされ暑さを感じるようなロケーションでも不快感はなく、熱疲労の予防にもつながる素晴らしい性能を実感しました。

④防風、撥水による耐候性
テストにおいて、晴天時ばかりではなく風の強い日、小雨の降る日も選んで使用してみました。さすがにウインドシェルの生地にも使われるパーテックスを使用しているだけあって、少々の風はものともしません。
バックカントリースキーのダウンヒル時においても滑走時に風が気になることはありません。
防風性が高いということは、体力の消耗を抑えることにつながります。
単純に風に当たるだけで体力は消耗しますし、汗冷えを招くとさらに体力を消耗します。
コアプレシェルプルオーバーの下に吸水速乾性のあるインナーウェア一枚という出で立ちでも、風も汗冷えも気になることは一度もありませんでした。
そして、高い撥水性により、小雨程度は問題にしません。
あれだけ汗を吸い取る性能がありながら、生地表面に降り注ぐ雨粒はしっかり弾きます。
防風性と相反する通気性を持つばかりではなく、吸水性と相反する撥水性を持っている、全く矛盾した性能に驚かされます。

⑤ハードユースに耐える耐久性
テストユーザー当選の際に、担当者から「生地が薄いので激しく使うと破れる可能性がある」と伝えられていました。
そのため、木の枝やスキーのエッジなどには気をつけてはいました。
その他、リュックのハーネスとの干渉による擦れにも気をつけていました。
しかし、スキーのエッジはもちろん、笹藪の藪漕ぎでも特に傷つくようなことはありませんでしたし、10回程度の洗濯後でも色あせやほつれなど見当たりません。
また、汗でベッタリくっついて脱ぎづらいということもなく、デリケートな扱いは意識しなくていいと感じました。

以上のように、5つの性能を持った革新的なウェアであるコアプレシェルプルオーバーは、盛夏と厳冬期を除けばかなり長いシーズンで『着続けたまま』活動できる素晴らしいウェアだと言えます。小さく畳んで仕舞えるので、ベスト型リュックの胸ポケットや通常のリュックの雨蓋、サイドポケットにも難なく入ります。
脱ぎ着を前提とするのであれば、ジャケットタイプのコアプレシェルプルフーディーをチョイスするほうがよいでしょう。


コアプレシェルプルオーバーはどんな人におすすめなのか?

山岳スポーツ全般において、コアプレシェルプルオーバーは最適なウェアのひとつです。
プルオーバータイプのメリットとして、襟元のジップによる換気がしやすいことと、おなか周りがすっきりすることがあげられます。
この襟元のジップは、グローブをしていてもつかみやすい形状をしており、大変使いやすい仕様となっています。
フードがないので、レインウェアとの干渉がなく、肩こりの原因にもなりにくいと思います。
予想される気温に応じてインナーウェアをチョイスし、適切な組み合わせで行動すれば着用したままの活動が快適です。
私自身、テストのために着用しているというよりは、気に入って着続けている心境ですし、何を着るか、何を持つか悩むことから解消されたと考えています。
何を買えばいいのか迷っているような方にも、最初の一着としても、次の一着としても、持っていてマイナスになることは皆無と言っていい素晴らしい製品です。
トレイルランニングのようなハイテンポなマウンテンアクティビティでも、ゆったりとしたペースのトレッキングにも、どちらにも対応できる信頼性の高い性能を是非、皆さんも実感してみてください。


Ski Mountaineering=SKIMO

最後に私の熱中している山岳スポーツについてのお話しをします。
『行動中にずっと着たままでいられ、変化していく天候にそのままで対応できるウェアがあったら欲しい』とずっとそのように思っていました。
どうして私が着たまま行動し続けられるウェアを重視しているかというと、決して面倒くさがりなのではなく、SKIMOというスポーツを愛好しているからです。
SKIMOは『Ski Mountaineering』の略で、日本語にすると『山岳スキー競技』のことです。
簡単に説明すれば、バックカントリースキーを競技化したようなスポーツです。

トレイルランニングのようなスピードで山を駆け登り、ダウンヒルレーサーのように滑降してスピードを競うウインタースポーツで、ヨーロッパでは大変な人気があるスポーツです。
日本国内では、これまで13回の日本選手権が長野県の栂池高原で開催されています。
2019年に開催された第13回山岳スキー競技日本選手権ショート部門で優勝したのがかくいう私です。
※ショート部門はロングに比べると強豪選手が少ないため努力次第では誰にでも優勝のチャンスがあります。

この競技の特徴が『軽量』『スピーディ』という二語に集約されます。
ルール上のギリギリでギアを揃えると、スキーブーツ550g(片足)、スキー690g(片足)、ビンディング49g(片足)という驚異的な軽さの道具となります。
さらに、スキー滑走面に貼り付ける滑り止め(クライミングスキン)は滑走面の70%程度の面積分しかなく(ルール上は50%以上)、スキーを脱がずに立ったまま剥がすことでスピーディーにダウンヒルモードに入ります。
クライミングスキンを貼り付ける際はスキーを脱ぎますが、『貼る=60秒以内』『剥がす=30秒以内』に完了します。
こうしたスピーディーな行動をレースの時はもちろん、普段のトレーニングやバックカントリーツアーでも行っています。
そのため、コアプレシェルプルオーバーのようなずっと着たまま活動が続けられるウェアは非常に相性がよいのです。

実際に鳥海山と栗駒山のバックカントリースキーで使用してみました。
どちらの山でも、汗だくになってハイクアップをしていき、息を整える暇もなくダウンヒルを開始し、その後にまた登り返すという繰り返しをしてきました。
スキーシーズンは、寒暖差も激しく、風も冷たいものです。
汗だくで稜線や山頂に着けば、凍えるような寒さの時もあります。
そんな時に、コアプレシェルプルオーバーのようなウェアがあると汗だくのまま冷えをあまり感じることなく次の行動に移ることができます。
この連続した行動こそがSKIMOの魅力であり、その連続性を阻害しない性能を持ったウェアの存在は必要不可欠です。
これを読んで興味を持った方は、是非SKIMOにチャレンジしてみてください。
きっと新しい世界と出会えることと思います。
実は、山形県最上町にある赤倉温泉スキー場で小さなレースを主催しています。
お近くの方は是非参加でも観戦でも喜んでお待ちしています。

SKIMO JAPAN


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