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登山学校レポート│「デナリ式」で岩場を歩く、北茨城・男体山 ロックトレッキング

2022.12.20

国際山岳ガイドの近藤謙司さんが学長を務め、楽しみながら登山技術の向上を目指す「WIN THE SUMMIT ACADEMY 2022-2023 コロンビア登山学校」の岩場歩き講座が12月10日、北茨城の奥久慈男体山で行われました。晴天のなか、参加者の笑顔が弾けた講座の様子をレポートします。

この日の講座に参加したのは男女18人。近藤さんのほか、登山学校主任講師でコロンビアスタッフでもある登山ガイドの伊藤伴、同じく登山ガイドで、近藤さんが代表を務める登山ツアー会社アドベンチャーガイズの宮川由佳さんが同行します。
コロンビア登山学校は1年間かけて様々なプログラムが用意されていますが、興味のある1講座から受講できます。この日の参加者のなかには過去何度もコロンビア登山学校や近藤さんがガイドするツアーに参加しているという方もいましたが、初めて参加するという方も。年齢やバックボーンは様々ですが、すぐに打ち解けた様子でした。その雰囲気を作り出しているのが、近藤さんの軽妙な語り。時に冗談を交えながら、自然と会話の輪が生まれるように話を振っていきます。

さて、今回のテーマは「ロックトレッキング」。岩場歩きの基礎を学びます。参加者は安全確保のためのハーネスとスリング、カラビナを身に着けて講座に臨みました。ハーネスやロープに触れるのは初めてという参加者もいます。出発前には、講師陣がハーネスにねじれはないか、スリングは適切に結ばれているかなどを入念に確認し、歩き出します。

入山するとすぐに、岩場の歩き方を解説する講習が始まりました。足の置き方、重心移動、岩のつかみ方など岩場に入る前に知っておくべき基本的な事柄を学びます。参加者は真剣なまなざしで近藤さんの解説に聞き入っていました。
そして、講師陣がフィックスしたロープに自身のハーネスとつないだカラビナを通し、架け替えながら登っていく方法を練習しました。北アメリカ最高峰のデナリ(6190m)に挑む際によくこの方法が取られることから、近藤さんはこれを「デナリ方式」と呼びます。今日の岩場も、この「デナリ方式」で通過します。

講師陣のアドバイスを受けながら実践する姿、参加者同士で試行錯誤する姿も見られます。近藤さんも少し離れて見守りながら、すぐに答えは与えずに考えさせている様子でした。

たっぷり1時間近く岩場歩きの基本とカラビナの架け替えを学んだあと、いよいよ登山開始。最初は樹林の中を登っていきます。

岩場に入る前の樹林帯にも近藤さんがロープを張り、カラビナの架け替えを練習しながら登っていきます。

休憩時間などにはその場でロープワーク講座が始まることも。写真はロープをカラビナや木などに固定する結び「クローブ・ヒッチ」を実践している場面です。近藤さんの素早い結びに、「マジックみたい!」と驚く声が上がっていました。

12月に入り山は晩秋の様相ですが、ところどころできれいな紅葉も見ることができました。
そして、いよいよクサリが連続する岩場の難所に入ります。

北アルプスの岩稜帯のような高度感こそありませんが、緊張を強いられる岩場のセクションが続きます。慎重に、「デナリ方式」でカラビナを架け替えながら登っていきます。

気を抜けない難所ですが、足場が安定するところでは多くの参加者が笑顔を見せてくれました。

岩場歩きが初めてという参加者を、デナリ方式ではなく近藤さんがショートロープでサポートする場面も。

15時過ぎには、参加者全員が男体山の山頂に到着しました。山頂では近藤さんと写真を撮りたいという参加者の列ができました。集合写真でも、充実の笑顔がこぼれます。

過去に5~6回近藤さんのガイド山行や講座に参加したことがあるというNaoさんはこう話します。
「近藤さんが案内してくれるという絶対的な安心感が大きいです。それに、何より楽しい。今日も楽しみながら学ぶことができました」

WIN THE SUMMIT ACADEMY 2022-2023 コロンビア登山学校では、1月以降も雪山入門、スノーシューハイク、残雪登山などの講座を用意しています。また、2023-2024シーズンも様々な講座を予定しております。

2022.12.20