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SASUKEが初キャンプで発見したこととは?サンプリング、楽曲制作の背景を語る

2019/10/24

トラックメイカーのSASUKEが、“キャンプ×焚火×星空”をテーマに、キャンプをしながら録った音と星を利用して楽曲制作に挑戦。そこで、今回の楽曲制作の過程や初めてのキャンプ体験について話を聞きました。

ー今回が初めてのキャンプだったそうですが、これまでキャンプにはどんなイメージを持っていましたか?

結構体力を使うのかな?虫が出るのかな?と思ってました。僕は虫が苦手なんですよ。でも、実際は全然違いましたね。すごく楽しかったし、涼しくて虫もいなかったのでよかったです(笑)。

ー今回のキャンプで一番印象に残っている事は何ですか?

一番はカレーです。普段は小食なんですけど、大盛を食べちゃうくらいおいしかったですね!

ー外で食べる料理はやっぱり普段と違いますよね。

そうですね、料理も普段はあまりしないのでみんなで作るのもすごく新鮮でした。外に出る機会も多くないので、色んな事が珍しくて、楽しかったです。

ー今回はキャンプの中で録った音や星を利用して楽曲を作成されたそうで、タイトルは「Campling(キャンプリング)」となっていますよね。

前回は登山に行って作ったので、“山+サンプリング”で「山mpling(サンプリング)」というタイトルだったんですよ。その時は実際に滝の前で楽曲を作ったので、僕だけ集中して熱くなってる中、みんな凍えながら待っていたんですけどね(笑)。そこから、今回はキャンプなので「Campling(キャンプリング)」だろうと。

ーなるほど。では実際にキャンプではどれくらいの音をサンプリングされたんですか?

今回メインで録ったのは焚火の音やお鍋がぐつぐつする音、みんながカレーを食べる食器の音ですけど、音があれば全部録っていました。あとは星の解説をしてくれた天文の専門家の方のお話も密かに録音したりして…。それを思いっきり楽曲に使ってますけどね!

ーその中でも印象的だった音はどんな音でしたか?

焚火の音はすごい良い味を出してました。楽曲に使用する時はパチパチ感が出るように音を加工したんですけど、それでも焚き火の温かみが伝わってくる音になるんだなって思いました。

ーキャンプ中の音以外にも星を利用した「星空サンプリング」をされたそうですが、これはどういうサンプリング方法なんですか?

透明なプラスチックの板に五線譜を書いて空へ向けて、星があるところに点を書いていくんです。あとからその五線譜に書かれた点を鍵盤で弾いてメロディーとして使用しています。最初のベルの音はその星からとった音になっているんですよ。

ー最初のベルの音以外も同じ方法で作ったものですか?

そのメロディーを原型にして作っています。実は満点の星空を写さなきゃいけないと思って、五線譜を何列も書いて用意したんですけど、当日は曇っていて一列分しか写せなくて。たくさん写した中からいいのを選ぼうと思ってたんですけど一発勝負になりました。なので、違うように聴こえるところで区切ったり、二つを重ねたりして色んなメロディーを作っています。

ーそういう自然の影響もキャンプの醍醐味ですね。実際に五線譜に星を写す際、「こんなメロディーになるんじゃないかな?」という想像は出来ていましたか?

それはなかったです。自然に任せて、見たままの星を写しました。色々考えちゃったらズルかなって思ったので(笑)。でも最初はちゃんとメロディーになるのか不安だったんですけど、いい音になってよかったです。

ー綺麗なメロディーになっていますよね。音色はどんなイメージで選びましたか?

“大自然”のイメージだったので、オーケストラ的な音を選んでみました。あとはメロディーだけでなく、曲全体も自然をイメージしていて、星空をサンプリングしているので夜っぽいものも意識しました。

ー曲全体でいうと星空の解説の声はすごく印象的でしたが、なぜあの音を入れようと思ったんですか?

解説を聞いている時からあの部分は浮かんでたんです。オーケストラとは対極な感じがしますけど、すごく合うんですよね。声もいい感じに不思議さがあって、お話の内容も「宇宙には新しい生命がいるんじゃないか」「海の中に生命がいる」っていうフレーズを言ってくださっていたので、ちょっと地球の終わりや宇宙感もあるのかなって。

ー確かにお話の内容も含めて、壮大さを広げていますよね。他にはぐつぐつ煮る音が最初に出てきますが、それはやっぱりカレーの思い出が大きかったからですか(笑)?

それもあります(笑)。でも、一番いい音じゃないですか?焚火もそうでしたけど、見なくても「鍋だ」「沸騰してる」っていうイメージが頭に思い浮かぶ音ですから。せっかくキャンプをして録った音だから、何の音を録ったのか分かったほうが面白いだろうと思ったので、元素材の味を生かして入れています。

ー“元素材の味を生かす”というのは、いつもサンプリングで楽曲を作る時にも意識している事ですか?

加工をしすぎないのは大事だと思います。ソフトの技術も上がっているので原型のないような、楽器から出てるような音も作れますけど、そうすると面白くないと思うんです。「ここで録ったんだな」っていうのが想像できるような曲にするのが僕も楽しいし、聴く人も楽しいだろうなと思って作っています。

ーではキャンプの思い出をそのまま詰め込んだ楽曲なんですね。

改めて出来上がった曲を聴くと、今回のキャンプのことがはっきり思い出せるんですよね。この楽曲全体のイメージはキャンプ中に思いついたもので、それをそのまま作り上げているんです。だから、その最中の出来事がそのまま思い出せるようになったのかなって思います。

ー今回キャンプで自然の中の音に耳を傾けてみて、思ったことや感じたことはありますか。

これまで曲に自然の音を入れたくなった時、家の近くで録ったり、ネットで無料の音源をダウンロードしたりしていたんですけど、それが全然リアルじゃないことに気づいたので、本当の自然の音がわかったかなって思います。やっぱり実際に自然に行って録る音とは違って、わざとらしい感じがするんですよね。

ーそれは今後曲を作っていく上でも大きな発見になりそうですね。他に何か新しい刺激やアイデアは浮かびましたか?

キャンプ中に僕が音を録っている間、一緒に来た撮影のスタッフの方、天文の専門家の方とか、みんながすごい楽しそうだったんです。僕よりも楽しそうだったんですよね(笑)。そうやって、いろんな仕事をしている人達が一緒にキャンプを楽しんでいるのを見て、仕事やジャンルも関係なく誰もが楽しめるような音楽を僕も作ってみたいと思いました。


2019/10/24